2019/9 買ったCD
9月分、12枚の感想を書いていきます。
Draconian/Sovran:84
ゴシックメタルバンドの5th。本格派ゴシックメタルとして代表格のバンドです。
今作から女性ボーカルが変更、若々しく暗さを持ったトーンは前任より好みです。
購入済みの2~4thと比べると荘厳さは薄まり、いくらか聴きやすい楽曲が並びます。
その音楽性の変化はいいのですが、いまいち作品としてのめり込めず中途半端に感じました。雰囲気で聴かせる要素が薄まったからには強いメロディが必要ですが、その質は過去作には及ばないと思います。
気に入った曲もありますし、雰囲気も方向性も悪くないので次回作に期待したいです。
オススメ『Stellar Tombs』
Evergrey/The Storm Within:85
プログレメタルバンドの10th。今回初めて聴いたバンドです。
20年以上活動していながら、儚くパワフルなボーカル・適度にモダンを取り入れる姿勢は素晴らしいです。
徹底してダークで美麗な雰囲気は良かったですが、聴き進めるにつれて同じような曲が多く、ドラミングも単調でダレてしまうのが惜しいと感じました。
オススメ「Passing Through」
Evergrey/The Atlantic:88
プログレメタルバンドの11th。
少し一辺倒だった前作に比べ、曲に幅を感じました。純粋に楽曲としても強くなっています。
静パートを上手く使っており、動パートで開放的な広がりを感じます。
ここぞで波のように押し寄せるメランコリックなメロディは、素晴らしいジャケットとの統一感があります。
ダークな曲調ながら内向的すぎない、スケールの大きい作品です。
オススメ「End of Silence」
Katatonia/Tonight's Decition:84
ゴシックメタルバンドの4th。最新作は神盤としている大好きなバンドです。
今よりずっと幽玄なKatatoniaが聴けます。
ヨナスのボーカルワークは不安定ですが、非常に曲調にマッチしています。
トラヴィスのアートワークも素晴らしく、的確に音楽性を捉えています。
楽曲自体の質は気に入ったものもありますが、全体的にはもう少しという評価です。
オススメ「I am Nothing」
Leprous/Bilateral:95
プログレメタルバンドの2nd。今最も好きなバンドです。
意味不明且つ気持ち悪いジャケットから放たれるアヴァンギャルドでスマートなサイケメタル。
アヴァンギャルドと言われる音は苦手なんですが、Leprousは何故か大丈夫でした。恐らく、このバンドが持つ耽美性とエイナルによる圧巻の歌唱によるものと思います。
このアルバムの代表曲といえるキャッチーな「Restless」、トレモロを紡ぎ構築する静寂パートから爆発のような歌唱へ圧倒的な展開を見せる「MB.Indifferentia」。この2曲はマジでヤバイ。(全部ヤバイ)
1st以外は全て購入しましたが、どれも甲乙付け難い素晴らしい出来です。1stは次の来日公演でなんとか持ってきてほしい…;
オススメ「MB.Indifferentia」
Nightrage/The Puritan:86
メロデスバンドの6th。新譜の出来が良かったので購入したものです。
メロデスの中でもあの頃のIn Flamesを想起させるようなメロディを聴かせてくれる数少ないバンドです。
一辺倒にならず、メロディに緩急をつけて時々クリーンボーカルも挟む器用さも好みのもの。
上手いんですが、後ろにキラーチューンがあれば評価が一気に上がりそうです。
オススメ「The Puritan」
Novembre/Novembine Walts:87
ゴシックメタルバンドの4th。別作品「The Blue」が気に入って購入。
アトモスフェリックなムードに倦怠な歌声が乗っかり、幻想的な世界を創り出しています。デスボも使用されますが、決して雰囲気は壊さずに幽玄さを感じさせます。
「Distances」にはIron Maidenぽいリフや白鳥の湖まんまのフレーズも挿入されていて面白いです。やり過ぎ感ありますが。
終盤は大体眠くなってきます。
オススメ「Distances」
Orphand Land/The Never Ending Way of Orwarrior
中東プログレメタルバンドの4th。
これが驚くほどハマらず、以前購入した3rdは気に入ったのですが…世間的な評価は高い作品ですけど、なんというか聴き込んでもこの感想は変わらない気がします。
3rdにあった不気味で幻想的なまでの雰囲気が後退し、小綺麗になった印象です。
Soen/Cognitive:91
プログレメタルバンドの1st。新譜が神盤なので後追い購入。
冷徹ながらメランコリックなメロディ。ToolのようでToolでは聴けない、このバンドならではの空間を堪能できます。正直こっちのが好きです。
…にしてもジャケットがまんますぎません?
オススメ「Last Light」
Soen/Tellurian:89
プログレメタルバンドの2nd。
風刺的な気持ち悪いジャケットで1減点。笑 インパクトはありますが、楽曲とイマイチ結びつきません。
変拍子で複雑なリフ・メランコリックで憂いのあるメロディ、禍々しさと温もりが同居する不思議な空間を造り上げます。
1stと比べると歌声や音に憂いのある人間味が増し、より独自性を感じられるようになりました。僕は他のバンドに似てようが質が高ければ気にしないですけどね。
オススメ「Kuraman」
Subsignal/La Muerta :95
プログレロックバンドの5th。
初めて聴いたバンドです。プログレマニアの方々がこぞって称賛していたので去年から気になっていたアルバムです。
まず耳を引かれたのはサウンドプロダクションの良さ。僕のようなメタルキッズには十分が過ぎるほど温かみのある綺麗な音をしています。
変拍子を多用しながらもポップで瑞々しいメロディの数々。ここまで他人に進めやすい高品質な音楽は初めてです。
オススメ「La Muerta」
Swallow the Sun/New Moon:96
ドゥームメタルバンドの4th。新譜を気に入って購入。
ジャケットからも傑作の雰囲気がプンプンで期待値が高かったのですが、見事に応えてくれました。
スローミドルテンポにドゥーミーでメランコリックなメロディを乗せ、展開していきます。どの曲もメロディの質が非常に高いです。
ボーカルはクリーン・デス・ブラック系デスボイスの3種類を使い分け、中だるみを感じさせません。
オススメ「Falling World」
以上です!
10月はLeprousの新譜が控えていますね。MV曲も素晴らしく、今年1の期待を掛けています。